スターウッド、サンズと組みラスベガスに「セントレジス」進出

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 ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米ホテル大手スターウッド・ホテル&リゾート・ワールドワイド(NYSE:HOT)の高級ブランド「セントレジス」が、ラスベガス・ストリップ(大通り)にお目見えする。同社は米カジノ運営大手ラスベガス・サンズ(NYSE:LVS)のために高級コンドミニアム開発を請け負うことになっており、今回のブランド進出もその一環。
 スターウッドは、ほかのブランドではラスベガスでの運営を手掛けているものの、4日に公表した契約には、同社初となる高級ブランドの同市進出が盛り込まれている。これはまた、サンズが外部のホテル運営会社に同市内の物件の運営を任せる初めてのケースとなる。
 2010年オープン予定のコンドミニアムは、ラスベガス大通り沿いのサンズの巨大カジノリゾート施設「ベネチアン」と「パラッツォ」の間に位置し、開発に6億ドルを投じる。7000前後の部屋を管理・運営することになる。
 ラスベガスでは不動産市場の落ち込みにもかかわらず、向こう数年間で数千ものコンドミニアムが売り出される見通し。しかしサンズは「セントレジス」ブランドを持ち込むことで、他社との差別化を図る。同社幹部は以前、サンズがアジアで存在感を高め続けていることを挙げ、同地域に張り巡らせた高額消費顧客のネットワークから購入者を引き付ける計画を示していた。
 「セントレジス・レジデンス」は、1戸1700平方フィートから、プライベート・プール付きで1万平方フィートのものまで、幅広い選択肢がある。サンズ幹部はこのプロジェクトにより、20億ドルの売り上げを見込んでいる。また同コンドミニアムの所有権には、「セントレジス」ブランドの特徴である英国伝来の執事サービスも含まれる。
 米ニューヨーク州ホワイトプレーンズに本拠を置くスターウッドは、多くのブランドを抱える大手ホテル運営会社。ラスベガスの同社資産には、「ウェスティン・ホテル」や「プラネット・ハリウッド・シェラトン」が含まれる。
 スターウッドはまた、マカオで開発中のホテル2軒、「シェラトン」と「セントレジス」の運営も手掛ける。
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